屋根修理は、家のメンテナンスにおいて重要な部分です。しかし現在、高齢者を狙った悪質な屋根修理詐欺が増加しており、消費者の注意が必要です。この記事では、屋根修理詐欺の手口と、それを見抜く方法について解説します。
屋根修理詐欺の現状
(画像:PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)にみる屋根工事の点検商法に関する年度別相談件数)
国民生活センターのデータによると、屋根工事に関する相談件数は年々増加しています。
2018年度には923件だった相談件数が、2022年度には2,885件に上り、2023年度は8月31日までで既に1,346件に達しています。
特に注目すべきは、屋根工事の相談が点検商法の相談全体に占める割合が、2018年度の16.2%から2023年度は35.9%にまで増加していることです。
これは、屋根修理詐欺がますます横行している証拠と言えるでしょう。
典型的な勧誘トークと見破り方
悪質業者は「近所で工事をしているので挨拶に来ました」といった近づき方から、「このままだと大雨が来たら雨漏りするかもしれませんね」と不安を煽るまで、さまざまな手口を使います。これらのトークに共通するのは、消費者に不安を感じさせ、即座に契約へと導くことです。
典型的な勧誘トーク
実際によくある勧誘トークは以下のようなものです。このような勧誘トークの訪問があった場合には十分に注意してください。
「近くで屋根工事をしているので挨拶に来ました」
「近くで工事をしている者です」
などと言い、信頼を得ようとします。
「屋根が浮いているように見えます。無料で点検しましょうか?」
「近所をドローンで撮影していたら屋根が傷んでいるのが見えました」
などと提案し、家に足を踏み入れるきっかけを作ります。
「このままだと大雨が来たら雨漏りするかもしれませんね」
「瓦が飛んで近所の人にも迷惑がかかってしまいますよ」
などと言って、急いで修理が必要であるかのように印象付けます。
「この場で契約するなら特別に安くしますよ」
「保険金を使って修理ができますよ」
などとその場で契約させようと、お得感を強調します。
詐欺を見抜く方法
安易に勧誘に乗ってしまう前に、一度以下の項目について確認してみましょう。
予期せぬ訪問ではありませんか?
信頼できる業者は通常、事前に予約なしに訪問することはありません。
無料点検の申し出をされていませんか?
無料で点検を申し出ることは、契約に結びつけるための一般的な手口です。
過度に不安を煽られていませんか?
実際の屋根の状態を確認せずに、修理の必要性を過剰に主張することは、疑わしい行動です。
その業者の情報を調べてみましょう
きちんとした業者であれば、インターネットでほぼ検索が可能なはずです。その業者の評判や過去の実績を確認してみましょう。調べても情報が出てこない場合などは詐欺の可能性があるかもしれません。
複数の見積もりを取りましょう
勧誘トークに押し切られずに一旦検討すると伝え、一方の業者だけでなく、複数の見積もりを比較検討してみてください。法外な料金が発生していることに気がつくかもしれません。
万が一、屋根修理詐欺に遭ってしまった時は
万が一、支払い後に業者と急に連絡が取れなくなったなど屋根修理詐欺にあってしまった時は、なるべく早く対処することが肝心です。
クーリング・オフ制度の活用
契約から8日以内なら、クーリング・オフ制度を利用できることもあります。少しでも不安を感じたら、すぐに消費生活センター等に相談しましょう。
消費生活センターへの相談
消費者ホットライン「188(いやや!)」
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
住宅のリフォーム工事に関するトラブルや工事費用等に関する相談を受け付けています。
「住まいるダイヤル」:0570-016-100/03-3556-5147
まとめ
屋根修理詐欺は、不安を煽って無用な工事を行わせることで、消費者から不当な利益を得ようとする犯罪です。国民生活センターが提供するデータによると、このような詐欺は年々増加しています。消費者としてこれらの詐欺を見抜き、正しい知識を持つことが重要となってきます。何か疑問があれば、専門機関へ相談しましょう。
パルルーフでは屋根修理に関するご不安に関して、ご相談をお受けしております。お気軽にご連絡ください。